赤土流出 防止対策事業(グリーンベルト造成)
目次
内容
赤土流出とは?
根があまり張らない植物は、大雨などの急な雨量の増加に弱く、赤土など濁った陸水が海へと流れてしまいます。
与論島内でも、大量の雨がふると雨水とともに赤土が海へ流れてしまう場所が多くあります。
赤土流出によるサンゴ礁への影響とは
赤土などを巻き込んだ陸域からの濁った水が大量に海へ流出すると、サンゴに光が届かなくなり、成長が阻害されてしまいます。
また、ふだんは栄養が少ないサンゴ礁の海において、化学肥料などを含む雨水が大量に流れ込むと、海域が富栄養状態となり、サンゴ礁生態系全体へ影響を及ぼします。
赤土流出を防ぐためのグリーンベルト造成とは
大雨時に赤土が流出するのを防ぐため、畑の周りへ根の強く張る植物を帯状に植えていくことを、グリーンベルトといいます。
たとえば「ベチバー」は、農業用機械に踏まれても強く、しっかり根を張るグリーンベルトに最適な植物です。
(ベチバーは株分けで増えるタイプなので生態系撹乱にならない品種です)
本事業では、与論島内でのグリーンベルト造成と普及啓発活動を通して、赤土流出によるサンゴ礁への影響軽減を目指します。
取り組み時期
2022年〜2025年
協働メンバー
一般社団法人E-Yoron
グリーンベルト造成を協働で行っています。
与論島の農家さん
畑の一片をお借りして、グリーンベルトにご協力いただいています。
与論小学校の子どもたち
赤土流出に関する事前学習を行ったあと、根の強い植物を畑へ植える作業を一緒に行いました。
助成/委託元
本事業は環境省奄美自然保護官事務所の要請を受け、同省のグリーンワーカー事業として取り組んでいます。
赤土流出 防止対策事業の成果
環境教育ツールの開発
赤土流出によるサンゴ礁への影響を伝えるための環境教育ツールを開発しました。
出前授業の実施
小学生を対象に「なぜ赤土が流れていることが問題?」「どうしたら防ぐことができるか?」などの環境学習を行っています。
与論島グリーンベルト地域一覧マップ
与論島内でグリーンベルト造成に取り組む地域をGoogleマップ上にまとめています。
今後に向けて
2022年度は、赤土流出によるサンゴ礁への影響をわかりやすく伝えるための環境教育ツール作成や、関係者との対話・コミュニティ作りを行いました。
次年度以降は、グリーンベルト造成の実践と普及啓発活動に取り組んでいきます。
与論島で農業を営む皆さま、グリーンベルトに取り組みませんか?
ご興味のある方や、農家さんをご紹介いただける方は、ぜひNPO法人海の再生ネットワークよろん事務局までご連絡ください。